落語
PlayStation用のゲーム、どこでもいっしょの中のテレビで放送している落語を文字にして見ました。
えー、話の方で大立て者と言えば、馬鹿の与太郎と相場が決まっております。ですから、こういったのが出てまいりますってーと、お笑いの方も一際多いというものです。
誰だい、そんなところでガタガタやってーのは?
なんだい、与太じゃなねぇか。あ、いいからこっちへへぇんな。今なぁ、おめぇのお袋がきてこぼしていった。
この頃お袋目が悪くてよくこぼすんだよ。叔父さん、拾っといてくれたか?
なんいってやがんでい、飯粒こぼすのとは訳がちがわぁ。泣いてったってんだ。
色男にはなりたかねぇなぁ。
なんだ、その色男ってのは?
年増を泣かせた。
年増ったって、ありゃおめぇのお袋じゃねぇか。
この道ばかりは(不明)なぁ。
なにいってやんでぃ。ええ。おめぇももう二十歳(はたち)じゃねぇか。
二十歳じゃないよ、20だよ。
20のことを二十歳ってんだ。
はーん。じゃ30は「いたち」だ。
なにつまらねぇこと言ってんだ。おめぇももう二十歳になったんだから、なにか商売(しょうべい)の一つでも始めようって心持ちにならなくっちゃぁいけねぇ。
叔父さん、あたいんのとこ、商売が7つあるよ。
なに、商売が7つ? ふん、そいつは知らなかったな。何と何だい?
お袋が針仕事で1商売。あたいが無商売だから、あわせて7つ。
おいおい、無商売(むしょうべえ)だなんて体裁(ていせい)の悪いこと言うもんじゃねぇ。
少しは隣の末吉(?)さんを見習ってみろ。おめぇと同じ年でかみさんもあり子供までいらぁ。
おめぇみてぇな馬鹿じゃ、嫁のきてもねぇさ。
いいよ、あたいはお花もらうから。
お花はおめぇの妹じゃねぇか。そんなことしてみろ、世間様がなんていう。
はぁ、まるでご兄弟のようですね
そんな事いうもんか。犬畜生と笑われらぁ。
じゃあ、うちの親父とお袋なんて、親どうしで夫婦だから、あれも犬畜生。
馬鹿な。親を捕まえて犬畜生ってやつがあるか。
まあ、今日おめぇを呼んだのは他でもねぇ。実はな、おめぇに叔父さんの商売(しょうべい)を譲ってやろうってんだ。
はぁ。叔父さんの商売っていうと、大家じゃないか。それじゃ、あそこの長屋の店賃(たなちん)はみんなあたいのもんになる。
おいおい、よくばっちゃいけねぇ。大家ってのは叔父さんの表看板だ。叔父さんが世間に内緒でやってる商売(しょうべい)がある。そいつをおめぇに譲ってやろうってんだ。
はぁ、世間に内緒。あー、あれか。
あれかっておめぇ、知ってるのか。
うん。世間に内緒って言えばすぐに分かる。ま、悪いことは出来ねぇもんだ。
おうおう、まるで叔父さんが悪いことでもしてるみてえじゃねぇか。おめぇ、本当にしってんのか?
うん、叔父さんの商売って頭に「ど」の字がつくだろ。
うん、そういやつくな。
それから、こーんな大きな風呂敷き包しょって歩くだろ。
うん、まあそんなこともするなぁ。
やっぱり。どうも目つきが悪いとおもった。叔父さんの商売ってどろぼうだね? どろぼー
叔父さんの商売は同じ「ど」の字がついても、泥棒じゃねぇ。道具屋だ。
なんだ、道具屋か。それじゃ、叔父さんお月さん見て跳ねるなぁ。
どうして?
道具屋お月さん見て跳ねる。
なにいってるんだよ。や、ところで、おめぇ、目は効くか?
(以下、未監修)
いや目じゃ聞かねぇ。耳で。
いや、そうじゃねぇ。はえぇ話が、うん、この鉄瓶がおめぇに踏めるかってんだ?
いやあ、よそう。
どうしたんだ?
だって、お湯がキンキン煮立ってら。こんなの踏んだらやけどする。
そんなこと言ってやがる。え。いや、そうじゃねぇ。足で踏むんじゃねぇ、目で踏むんだ。
え、目玉で?
わからねぇ野郎だ。いくらぐれぇか値をつけろってんだ。ま、おめぇにはまだ無理だろうから、ごみでも売るんだな。
(以下不明)
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